サーマルリサイクルとは???
サーマルリサイクルとは?
サーマルリサイクルとは廃棄物を燃やすときに発生する「熱」をエネルギーとして利用するリサイクル方法です。発生した熱エネルギーは発電やプールなどの温水等に使用されています。
また、助燃剤として廃棄物を利用する場合に関してもサーマルリサイクルと呼ばれています。こちらのパターンのサーマルリサイクルは製紙会社やセメントメーカーなどで行われています。
助燃剤とは?
助燃剤として代表的なのは
RPF・フラフ・BDF
の3つがあげられます。
RPF・フラフは廃プラを主原料とし、他に木くず・紙くず・繊維くずを副原料として作られる助燃剤になります。
この2つの助燃剤の違いは製造過程にあります。
どちらも原料となる廃棄物を選別し破砕します。
その後、熱と圧力を加えながら圧縮固化したものがRPFになり
そのままの状態や圧縮を加えたものがフラフ燃料になります。
続いてBDFは使用済みの植物油などを原料としてディーゼルエンジン用の燃料を作るリサイクルになります。植物油に化学反応を起こさせることでバイオディーゼル燃料に作り替えます。
サーマルリサイクルのメリットは
資源消費の削減
サーマルリサイクルの資源となるのは、ごみ焼却場に集められたごみで、紙類や廃プラスチックなど、さまざまな物が含まれております。
これらを燃やして熱を回収するわけですが、特に廃プラスチックは発熱量が大きく、石炭や石油と比較しても劣らないほどの発熱量を持っており、廃棄物を燃料として再利用することによって、石炭・石油などの貴重な資源の消費を削減できます。
埋立処分場の延命
ごみの中にはリサイクルが難しいものが含まれています。
それらをサーマルリサイクルしない場合、リサイクルができないため、埋め立て処理されるのが一般的です。
しかし埋立処理場は無限にあるわけではなく、多くのごみを継続的に受け入れ続けるのは難しいと思われます。
サーマルリサイクルをすればごみの体積を減らすことができるので、限りある埋立処分場のスペースを延命することができます。
メタンガスの削減
プラスチックが劣化すると、温室効果ガスのひとつであるメタンガスが発生します。
このメタンガスは、二酸化炭素の20倍以上の温室効果があると言われている物質で、地球温暖化を促進してしまいます。
サーマルリサイクルをすることでプラスチックの劣化に伴うメタンガスの発生を抑制することができます。
サーマルリサイクルの課題について
1つ目の課題としてCO2を排出することです。
サーマルリサイクルに関しては焼却時の熱エネルギーの利用または石炭などの代替燃料として廃棄物を再利用するリサイクル方法になります。そのため、総量で見ればCO2の排出量を減らすことはできています。しかし、CO2を結果的に排出してしまうことは大きな課題といえます。実際海外ではこの課題があるためにサーマルリサイクルについて、リサイクルに区分しないところもあります。
2つ目の課題は有害物質の発生です。
難燃剤などが使用されたプラスチックを燃やすとダイオキシンなどの有害物質が発生します。近年では800度以上の高温で完全燃焼させることでその発生を防ぐことができるという見解が一般化しつつあります。とはいえ微量ながらも発生しているのではないかと指摘する意見もあり、800度以上での燃焼で課題が完全に解決されるわけではないのかもしれません。
※セメントキルンでは、1,450℃の高温で原料を焼成するため、ダイオキシンなどの有機系の有害物質を完全に分解することができると言われています。その他にも高温で燃やすことによって、完全分解する施設も登場しています。
以上がサーマルリサイクルとは何か?課題は?についてのご紹介になります。
弊社ではセメントメーカー向けの廃棄物リサイクルコンサルタントを中心としてお客様に提案を行っております。
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